- 更新日 : 2024年3月22日
iDとクレジットカードの違いとは?支払方法やポイントの仕組みを解説
「iD」は全国で使える非接触型の電子マネーです。iDという言葉自体は知っていても、使ったことがない方や具体的にはわからない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、iDの概要やクレジットカードとの違い、お得にポイントを貯める方法を紹介します。iDやクレジットカードの違いを知り、効率的にポイントを貯めましょう。
目次
iDとクレジットカードの違いとは?
iDは、全国230万台以上の決済機器で使える電子マネーです。三井住友カードとNTTドコモが共同で運営しており、飲食店やコンビニだけではなく、自動販売機でも使えるなど、その利便性の高さで利用者が増加しています。
一方、クレジットカードは分割払いなどの支払回数を選べたり、海外のショッピングに使えたりするなど、手持ちの現金がなくても買い物ができる点が便利です。
iDとクレジットカードの主な違いを表にまとめると、下記のようになります。
iD | クレジットカード (三井住友カードのナンバーレスNLの場合) | |
---|---|---|
対応店舗 | 国内(決済機器は230万台以上) | 日本・海外で利用可能 |
基本ポイント還元 | 各種紐づけしたクレジットカードによる *ポイントをためるには各種サービスとの紐づけが必要 | 0.5%〜 |
使い方 | カードをかざす |
|
利用限度額 | 店舗によって異なる | 100万円 |
支払回数 | 1回 | 1~24回 |
海外利用 | 不可 | 可能 |
利用金額の確認 | 可能 | 可能 |
審査 | 必要なし | 必要 |
電子マネー「iD」の特徴
電子マネー「iD」は、iDに対応したスマートフォンやクレジットカードを、店舗の専用端末に近づけることで支払いが完了します。スピーディーな決済が可能で、とくに朝の忙しい時間帯など急いでいる時に便利です。
iDの基本還元率は、紐づけするクレジットカードにより異なります。ポイント付与にはクレジットカードなど各種サービスとの紐づけが必要になります。
また230万台以上の決済機器が国内加盟店舗に設置され、年々数を拡大しています。
さらに、クレジットカードやデビットカードなど、利用者は自分の好みや状況に応じて、ベストな支払方法を選べるのも魅力の1つです。フレキシブルな決済方法は、利用者にとって大きな利点になっています。
ただし、分割払いやリボ払いには対応していないため、注意してください。
クレジットカードの特徴
クレジットカードとは、利用者の支払能力や社会的地位などの信用力にもとづいて、現金の持ち合わせがなくても買い物ができるカードです。クレジットカード会社が支払代金を一時的に立て替えて店舗などに支払い、後にカード会社からの請求に応じて利用者が支払いをします。
iDの支払回数は一括払いのみですが、クレジットカードは分割払いができる点が大きく異なります。一括払いが難しい高額商品も、分割払いを利用することで購入しやすくなります。
さらに、クレジットカードはiDとは異なり、国内だけでなく、海外でも買い物やホテル代の支払いなどに利用できます。
iDでの支払方法
iDは専用の決済機器にかざすだけで支払いが完了します。iDを使った支払方法とはどのようなものなのでしょうか。
iDの支払いタイプ
iDには、次の3つの支払いタイプがあります。
- ポストペイ型
- プリペイド型
- デビット型
ここでは、各支払いタイプの特徴を解説します。
ポストペイ型
ポストペイ型は利用後に支払う「後払い方式」です。iD機能が付いているクレジットカードに紐づけることで利用できます。
プリペイド型
プリペイド型は、あらかじめ電子マネーに現金をチャージして使う「前払い方式」です。入金後は、チャージ金額の範囲内で利用可能です。
デビット型
デビット型は、支払いと同時に紐づけする銀行口座から「即時決済」される方法です。デビット型を使うには、事前にiDと銀行口座と紐づけする必要があります。
それぞれの支払方法は大きく異なるため、利用シーンに応じた使い分けが大切です。
iDの支払いツール
iDは電子マネーであり、単体では使えません。以下に示すように、iDとなんらかの支払いツールを紐づけさせる必要があります。
スマートフォン、スマートウォッチの場合
スマートフォンやスマートウォッチでiDを利用する場合、iD対応のクレジットカードをアプリに登録後、専用決済機器にかざすだけで支払いが完了します。iPhoneは「Apple Pay」、Androidは「Google Pay」または「iDアプリ」のダウンロードが必須です。
クレジットカードの場合
iDとiD機能付きクレジットカードを紐づけさせた後、レジ近くの決済機器にカード本体をかざすとiDでの支払いが可能です。カードとの紐づけは「iDアプリ」から行えます。
お店での利用手順
お店でiDを利用する手順は、次の通りです。
- 会計時にスタッフへ「iD払いで」と伝える
- スタッフによる操作後、レジ周りの専用決済機器にスマートフォンやクレジットカードをかざす
- 支払いを完了する
一度の利用金額が大きいと暗証番号の入力や署名をお願いされる場合がありますが、基本的には暗証番号も署名も不要です。
またiDを利用できる店は、黄色い「iD」ロゴの有無で見分けることが可能です。店頭に「iD」のロゴがあれば、iD決済が行えます。
iDとクレジットカードのポイントの違い
クレジットカードとiDのポイントシステムには大きな違いがあります。クレジットカードは利用金額に応じてポイントが還元される仕組みですが、iDそれ自体にはポイントが貯まる仕組みがありません。
iDでポイントを貯めるには、クレジットカードなどの決済システムと紐づけさせる必要があります。
たとえば、三井住友カード(NL)とiDを紐づけすれば、少ない金額で買い物をしてもポイントを獲得できます。貯めたポイントは、三井住友カードのキャッシュバックサービスを利用して、毎月の利用金額から1ポイント1円としてキャッシュバックしたり、iDにチャージしたりして、買い物や各種サービスの支払いに充当することができます。
iDをクレジットカードと紐づけてポイントを貯める方法
iDは個別のポイントシステムがありません。そのため、ポイント還元率が高いクレジットカードをiDと紐づけさせることで、多くのポイントを獲得できるチャンスが得られます。
また、iDを普段から利用すれば、小さな支払額でも自然にポイントが貯まりやすくなります。
ポイント還元率が高いクレジットカードと紐づけ
ポイントを多く貯めたい方は、ポイント還元率が高いクレジットカードをiDと紐づけするといいでしょう。
紐づけするクレジットカードによって、ポイントの貯まりやすさは異なります。ポイント還元率のほか、自分のよく利用する店舗が加盟店になっているか、ポイントアップのキャンペーンが多いかなどを基準に選ぶと、iD利用時のポイント獲得効果を高められます。
iDとクレジットカード、どちらがおすすめ?
電子マネー「iD」とクレジットカードのどちらが最適かの判断は、利用者の好みや生活シーンによって左右されます。
以下、それぞれの支払方法が向いているケースの具体例を挙げます。
電子マネー「iD」が向いているケース
iDが向いているケースは、次の通りです。
- スーパーやコンビニでの少額決済をスマートにしたい
- デビット型・プリペイド型など支払方法の選択肢がほしい
- 支出額をすぐに、正確に把握したい
クレジットカードが向いているケース
- ジュエリーや家電など高額な商品をよく購入する
- 分割払いなど支払い回数を選びたい
- ビジネスや旅行で海外に行く機会が多い
iDとクレジットカードのポイント還元率は、基本的に同じです。しかし、iD向けのイベントキャンペーンやクレジットカード向けのキャンペーンがそれぞれで実施される場合があり、利用状況に応じてお得度は変化します。
iDかクレジットカードのどちらがよいか悩んだ際は、その時点でメリットが多い方を選ぶのも1つの考え方です。
iDとクレジットカードは目的に応じて使い分けをしよう
電子マネー「iD」とクレジットカードは、使い方が異なるまったく別のサービスです。iDは、支払方法をいくつかの選択肢の中から選びたい方におすすめです。事前にチャージした予算内で使うプリペイド型や、使った金額をすぐに引き落とすデビット型など、ご自身の好みに合わせて選べます。
逆にクレジットカードは、商品購入時に支払回数を選びたい方や海外に行く機会が多い方に最適です。分割払いを使えば、高価な商品も入手しやすくなるなど、利便性は高くなります。
iDとクレジットカードの特徴を知り、自身の目的に応じて使い分けましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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